『アール・ブリュット』とは
「アール・ブリュット(Art Brut)」はフランス語で「生の芸術」という意味です。これは「美術教育を受けていない人のアート」や「既存の美術表現に縛られないアート」として説明されます。この考え方は、1940年代にフランスの画家ジャン・デュビュッフェ(1901-1985)が提唱しました。デュビュッフェはパリで活動し、既存の文化の影響を受けずに独自の制作を行う作り手たちの作品に魅了され、それらを「アール・ブリュット」と名付けました。
アール・ブリュットの作家には、特に知的障がいや精神障がいを持つ方々が多く含まれます。近年、日本でもこのアートが注目を集め、高く評価されています。技術や他人からの評価を気にせず、描きたいときに描きたいものを心のままに表現するアール・ブリュット。その作品を見た人々は、心から直接出たかのような生の表現に癒やされ、魅了されるのです。
日本では、アール・ブリュットが「障がい者アート」として理解されることがあります。確かに両者は深く関係しており、同じ意味として扱われることもあります。しかし、アール・ブリュットの本質は、障がい者が制作したアートという点ではなく、その表現にある「生」の部分が重要です。とはいえ、障がいを持つアーティストたちが「既存の芸術にはない生な表現」や「枠にとらわれない創造力」でアール・ブリュットを生み出しているのは、紛れもない事実です。
ParaCanvas(パラキャンバス)とは
ParaCanvasでは障がい者アーティストが描いた「アール・ブリュット(Art Brut)」と呼ばれる作品を配信しています。その素晴らしい作品を毎月10作品配信しています。
ParaCanvasは設置企業からアート配信料をいただくことで版権利用料として継続的に障がい者アーティストに対価を届け、最終的には経済的自立を目指すことを目標にしています。さらに、ベーシックインカムにも似た「創作活動応援費」という仕組みで、創作活動を続ける障がい者アーティスト全員に対価を届ける取組みをしています。ParaCanvasはビジネスの力で障がいを持たれる方の活躍の場を作る取り組みです。